娘は小学5年生になって早々に「先生が苦手」と言い出しました。「すぐに大きな声で怒るし、授業中に手を挙げて発言しても、よく分からないような表情をされることがあって嫌だ」と言います。家庭訪問の際、先生には遠回しにお伝えしましたが、その後も先生の様子は変わっていないようです。「すぐ怒ったり、いろいろ言われたりするのが嫌なんだね。去年の先生とはタイプが違うもんね」と、娘には共感するものの、先生にはどのように理解してもらったらよいのか、悩んでいます。
(質問者:神奈川県/小5女子・母)
A情報を集めて状況を確認した上で、学年主任や教頭先生に相談を
子どもの話を共感しながら聞いてあげているのは、とてもよいことですね。ぜひ今後も続けていただきたいと思います。
絶対に避けたいのは、子どもの話をよく聞かないまま、「先生のことをそんなふうに言ったら駄目よ」「そんなことは気にせず、自分が頑張ればいいのよ」などと、子どもの気持ちを頭ごなしに否定したり、一方的に励ましたりすることです。
保護者の意見を言う前に、まずは子どもの言いたいことを共感的にたくさん聞いてあげることが大切です。そうすれば、子どもは気持ちがすっきりします。また、苦しい気持ちを分かってもらえたことで安心しますし、保護者への信頼感が高まります。そうなったところで、必要であれば励ましたりアドバイスしたりしましょう。そして、「話してくれてありがとう」「私はあなたの味方よ」などと伝えることも大事です。
先生に対しては、具体的な行動に移す前に、お子さん以外からの情報も集めて、学校での状況を正しく把握することが大切です。今のクラスや、その先生が以前担当していたクラスのお友だちや保護者に話を聞くなどして、その先生のことを正しく知るようにしましょう。
その上で、学年主任の先生や教頭先生に相談するのがよいと思います。苦情を言うというよりも、和やかな雰囲気を保ちつつ、「相談したいことがあるのですが‥‥‥」などと切り出すのが賢明です。
とはいえ、相談したからといって、その先生の言動が短期間で急に変わるとは限りません。その間も、子どもの学校生活は続きますから、せめてご家庭では、ストレスなく充実した時間を過ごせるように気を配ってあげてください。子どもがその先生のことで嫌な思いをしたら、共感的な言葉をかけたり、好きで打ち込めるものを応援して、たくさんやらせてあげたりするといったことです。
そのような時間をご家庭で持つことができれば、学校で多少つらいことがあっても頑張れる場合が多いです。もし、学校に行きたくないと言い出した場合は、まずは共感的に話を聞きましょう。無理に登校させない方がよいと思ったら、安心して休めるようにしてあげてください。