一流スポーツ選手の言動を見ていると、アスリートとしてだけではなく、社会人としても尊敬すべき方が多いように思います。どのような方針で子育てをすれば、そのような大人に育ってくれるのでしょうか。

(質問者:山形/中2男子・母)

A幅広い経験と人間関係から成る「Tづくり」を

子どもがスポーツに夢中になっていたとしても、勝利することだけを追求させないことです。私は「Tづくり」と呼んでいるのですが、豊かな人生を送るためには、「T」の文字の縦棒も横棒も大切だと考えています。「T」の縦棒は、主目的である「勝ち負け」です。スポーツをしている以上、勝ち負けにこだわること自体は悪いことではありません。一方、横棒は何かというと、「スポーツ以外のことから得られる様々な学び」です。教科の学習や学校行事、読書や友人とのかかわりなど、中学・高校時代の多様な経験はとても大切なことです。そこから様々な教養やスキル、知識を得ることで、人としての幅が広がりますし、「T」の横棒が強く太くなっていくことで、ものの見方や考え方が深く、複合的になり、他の人から尊敬されるような人間になれるのではないでしょうか。体育会系の組織にいると、そのグループ内だけで活動するなど、人間関係が狭く固定されがちです。例えばライバルのチームなど、チーム以外の様々な人と積極的にコミュニケーションを図るとよいのではないでしょうか。そうした中で、ぜひ、中学・高校時代ならではの学びをたくさん経験してください。