娘は将来、弁護士になりたいと言っています。まだ小学生なので、本当に弁護士を目指すかどうかは分かりませんが、「弁護士の数がこのまま増えると余る」とか、「AIの進化によって弁護士は要らなくなる」とか言われていると聞き、将来も必要とされる職業を目指してほしいと思っています。この先もなくならない仕事とは、どんな仕事なのでしょうか。また、こんな資格を持っていると将来も役立つといったものがあれば知りたいです。

(質問者:大阪府/小6女子・母)

Aなくならない仕事は数多く存在する

まず、今後AIが進化したとしても、弁護士が不要になるとは思えません。確かに、AIは過去の膨大な判例を基に、適切な案をスピーディーに提案してくれるでしょう。しかし、それを活用して総合的な判断をしたり相手と駆け引きしたりすることは、人間でなければできません。その意味で、弁護士はむしろ極めて人間的な仕事と言えるでしょう。

将来も必ず残る職業というと、それこそAI技術関連の職業は、今後もかなりの需要があると考えられます。とは言え、自分の子どもに向いている職業かどうかは分かりませんので、本人の意思や適性にしっかり配慮する必要があります。

将来の社会がどのようなものになるのかは、専門家でも予測することが難しいものです。ですから、進路選択や資格取得を考える際には、将来役に立つかどうかだけで考えるのではなく、お子さんの意思も尊重すべきでしょう。今の子どもたちは、激動の時代を生きることになります。不透明でよく分からない将来に備えるために今の多くの時間を犠牲にするよりも、今の時点で楽しく取り組めて充実した時間を持てることに打ち込む方がよいと思います。それによって地頭がよくなり非認知能力や自己肯定感も高まります。そうすれば、どのような時代になったとしても、生き抜いていくことができる人材になれるのではないでしょうか。