- 学校教育関係者全体向け
【連載】楽しい学び合い 第8回
“どうやったら周りを巻き込める? よいチームとは? 協働の価値とは?”~part1~
合同会社楽しい学校コンサルタントSecond
ベネッセ教育イノベーションセンター客員研究員 前田健志
2022/08/19 09:30
皆さん、こんにちは!
暑い! 夏だ!! 祭りだ~!!!(笑)
テンションが高くてすみません……。
3年ぶりに地域の祭りが復活したもので(笑)。
皆さんのお住まいの地域でも、今年は祭りが実施されたところも多かったんじゃないでしょうか?
なぜ人は、こんなに祭りが好きなのでしょう?
「祭りがあるから、1年間頑張れる」という声もよく聞きます。
あたり前ですが、祭りは1人ではできません。
いろんな人たちを巻き込んで、いろんな準備をしていく必要があります。
「どうすれば周りの人たちを巻き込めるのか?」
この「問い」は、祭りだけではなく、いろんな場面で考え、悩まされる「問い」ではないでしょうか?
今までこの連載で取り上げてきた「探究」や「教科横断」についても同じです。
「どうやったら周りの先生たちを巻き込めるのか? どうやったら協力してくれるのか?」と悩まれている先生方や、「自分はこんなに呼びかけて巻き込もうと頑張っているのに……」と孤軍奮闘され、つらくなっておられる先生方も少なくないのでは?
僕もすごく悩みました……どうすればいいんでしょう?
こういう時は、今までこの連載でしてきたように、自分の経験を振り返って、考えてみましょう♬
「自分の経験の中で、最初はあまり積極的じゃなかったけど、徐々に巻き込まれていったことはありませんか?」
おそらく皆さんも、巻き込まれた経験があるのではないかなと思います。
逆に、巻き込まれず、協力しなかったり、傍観していたり、距離を置いていた経験もあるんじゃないでしょうか?
多分、すべてのことに中心メンバーとして活躍している人を探すのは至難の業ですよね(笑)。
誰しも、物事によって、周辺にいて熱量が高くない状態の場面と、中心で活躍して熱量が高い状態にある場面があるのではないでしょうか?
では、自分が周辺にいて熱量が高くない具体的な場面から、考えてみましょう♪
「何で自分は○○に参加したり、協力したりしないんでしょう? なぜ傍観したり、距離を置いたりしていたのでしょう?」
毎度ですが、皆さんの答えが聞きたい……(´;ω;`)。
聞けないので、私の過去の例で見ていきましょう。
この原稿を書きながら、パッと思いついたのがPTAです(笑)。
子どもが小学生の時、私は全くといっていいほどPTA活動に参加していませんでした。
子どものことは好きだし、学校のこともできる限り応援しようと思っているし、いろんな人と出会うことは好きなのに……、なぜ僕は参加しなかったのでしょうか……。
「忙しいから」っていう理由ももちろんあるのですが、忙しくても参加している活動がほかにもあるので、「忙しいから」だけではないですね……。
では、ほかにどんな理由があるのでしょう?
・6年間の間に、1人1役必ずやってくださいという「やらされ感」があった。
・既に少数の役員で仲よしグループみたいなものができていて、途中からはその輪に入りにくく、入ったとしても居心地が悪いのではないかと躊躇した。
などなど……。
上記のような理由で、PTA活動に関心があるにもかかわらず、足が遠のく……。
当時思ったことを、めっちゃ正直に書いてみました(笑)。
必ずしも「参加していない=無関心」ではないですよね。
関心を持っている人たちを巻き込めないのはモッタイナイですよね👍
「自分の経験の中で、巻き込まれた時ってどうやって巻き込まれていきましたか? どういう状況だと人は巻き込まれるのでしょうか?」
もちろん、正解は1つではなく、いろんなパターンがあるんじゃないかなと思います。
人はみんな違うので💛
違うからこそ、いろんな人たちと経験を語り合うことで、いろんなパターンを学べるのではないでしょうか? 協働の価値の1つですね♬
毎度のことながら、皆さんの答えが聞けないので、僕の例を書きますね(泣)。
実は私、今はめちゃくちゃPTA活動に前向きです(笑)
それはなぜかというと……。
・1人1役ではなく、自分の関心があることや得意なことを活かせる形での参加が奨励されている。
・自分ができる時に関わりたい関わり方で関われるようになった。
・出席メンバーが毎回多様なので、変な内輪感がなく、気軽に顔出ししやすい。参加している人たちも、やらされ感が無く、楽しそう。
・熱量の差があっても嫌な雰囲気にならない。少ししか関われなくても感謝されるし、傍観も歓迎されている。
などなど……。
僕にとって一番大きかったのが、「傍観も歓迎されている」ということ。
「やるorやらない」の2択ではなく、「傍観」という選択肢がある。
この「傍観者」としての存在が許されていることで、新しい参加者の心理的ハードルも低くなるし、この「傍観者」が「楽しそうだし、次はもうちょっとガッツリかかわってみようかな」って思ったら、次は中心的メンバーになっているかもしれない💛
皆さんもそういった経験ありませんか? 最初は「傍観」していたけど、気づいたら中心メンバーになっていたこと♬
これ、実は、『コミュニティ・オブ・プラクティス』という僕の人生を変えた本にも、同じようなことが書かれているんです。
興味を持たれた方はぜひお読みください~♪
(難しい本ですが、第3章は比較的読みやすいので、第3章だけでも、めちゃくちゃ学びになりますよ~)
ここまで僕の事例を見てきましたが、改めて……。
「皆さんだったら、どんな巻き込まれ方をしたいですか? どうすれば心理的ハードルが下がって、参加したくなりますか?」
ぜひ、周りの皆さんと、これをテーマに話し合ってみてください♬
いつもたくさんのリクエストをいただき、本当にありがとうございます!
これからもどんどん皆さんのリクエストに応えていきたいと思いますので、僕のネタ切れ防止のためにも、リクエストください~。
お待ちしております♪