
北海道浦幌町で見つかった、約6600万年前の小惑星衝突の痕跡を示す「K/Pg境界層」(東北大提供)

恐竜などの大量絶滅をもたらした小惑星の衝突に関し、記者会見する東北大の高嶋礼詩教授=20日、福井県勝山市
約6600万年前の白亜紀末に恐竜などの大量絶滅をもたらした小惑星の衝突について、東北大や東京大、福井県立大などの研究チームは20日までに、痕跡となる地層の一部を北海道東部で見つけたと発表した。白亜紀末の小惑星衝突の痕跡が日本で確認されたのは初めてという。
現在のメキシコ・ユカタン半島付近に白亜紀末、直径10~15キロの小惑星が衝突し、急激な寒冷化を引き起こして恐竜などの絶滅の一因になったとされる。その痕跡は、小惑星に豊富に含まれていた白金族元素の濃度が高い地層として各地に堆積し、「K/Pg境界層」と呼ばれている。
東北大の高嶋礼詩教授らは、白亜紀当時は海底だった北海道浦幌町の堆積層(根室層群)を約10年かけて調査。泥岩層の中に、白金族元素の濃度が急激に高くなっている地層を発見した。上下の地層に含まれる微小な化石の分析や、火山灰の年代分析などから、約6600万年前のK/Pg境界層とほぼ一致することを確認した。
一方、今回見つかった地層は、断層によって一部が失われており、小惑星衝突から約3万年後のものと判明。研究チームはさらに分析を進め、境界層を含む衝突前後の連続した地層発見を目指す。
高嶋教授は「境界をまたぐ連続的な地層記録が残されているところは少なく、恐竜絶滅前後の環境変動は不明な点が多い」と指摘。「今後の分析で、恐竜が絶滅し、徐々に生物が回復、拡散していく過程を明らかにできると思う」と話している。


