前回は日本の児童・生徒の学習時間が長期間にわたり低下傾向にあることを紹介しました。ベネッセ教育総合研究所と東京大学の調査によると、同じように「勉強のやる気」も低下傾向にあります。
令和元年から7年にかけて中学生の「勉強しようという気持ちがわかない」という回答は48.5%から65.0%に増加。「何のために勉強しているのかわからない」は33.2%から46.6%、「上手な勉強のしかたがわからない」も60.0%から72.1%に大きく増加しています。
どうすれば児童・生徒一人一人が学ぶ目的を感じられるようになるでしょうか。学ぶことを楽しみ、工夫できるようになるでしょうか。
次期学習指導要領では、学習内容の精選に加えて、学校現場の裁量を増やすことで児童・生徒一人一人によりフィットした学びを実現するための改訂が議論されています。また、科学的エビデンスに基づいた効果的な授業の実施や学習方法の提示も期待されています。
学習において重要なことは、単なる量ではなく質。そして、学習の質を必ずしも全員一律ではなく、一人一人にとって個性的なものと捉え、学習の在り方をデザインすることが大切になるのではないでしょうか。
(ベネッセ教育総合研究所 理事長・小村俊平)
「日本教育新聞」令和8年4月27日号より
※本記事は「日本教育新聞」の連載コーナー「データで見るこども 教員 保護者」の内容をウェブサイト向けに再編集したものです。データをもとにした様々な教育トピックに関する解説を、隔週でお送りいたします。



