文部科学省は30日、小学6年と中学3年を対象とした今年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の都道府県・政令市別の結果を公表した。同省は各地域の平均正答率やスコアの分布について、どの教科も「全国の傾向と大きな差は見られなかった」としている。

 調査では、家庭の経済状況を「家にある本の数」で指標化したところ、家に蔵書が少ないグループほど、各教科の正答率が低くなる相関関係が見られた。

 一方、秋田、東京、石川、福井各都県などでは、家に本が少ないグループでも、比較的学力を維持できていた。詳しく分析すると、こうした自治体では、蔵書が少ないグループ内に、情報通信技術(ICT)の活用に自信を示す児童生徒が多いことが分かったという。

 こうした自治体は、平均正答率の分布でも比較的上位に位置していた。同省は「ICTを活用する自信を養うことで、経済状況の格差を挽回できる可能性がある」としている。

 全国学力テストは4~5月、算数・数学と国語は筆記形式で、中学の英語は1人1台端末を使って解答する「CBT形式」でそれぞれ実施された。来年度から全教科がCBT形式に移行し、2028年度以降はスコアの変化による学力の経年比較が可能になる。