【スエズ(エジプト北部)時事】エジプトで9月からの新年度、一部中高生向けに日本語教育が導入され、12日、北部スエズの学校で授業がメディアに公開された。生徒は「日本語を学び、将来はエジプトと日本の架け橋になりたい」と意欲を示した。

 導入されたのは、2016年に訪日したシシ大統領と安倍晋三首相(当時)の合意に基づき、各地に開校した「エジプト日本学校」の10校。掃除や日直など日本式の慣行を取り入れている。第1外国語の英語に続く第2外国語として、日本語教育が始まった。

 スエズ校の12日の授業では、国際交流基金の支援で日本語教育を習得したエジプト人教師の下、中1の生徒49人が自己紹介や電話でのやりとりなどを練習した。

 SNSで東京の写真を見て憧れを抱いたというファーリダ・サイードさん(12)は「日本語の勉強は難しいが、好きなので苦にならない。将来は通訳として、言葉だけでなく、きちょうめんさなど日本人の良さも伝えられるようになりたい」と声を弾ませた。

 同校のスーザン・ユースフ校長は、地方都市で日本語教育の要望が多いことに驚いた。「言葉を学ぶだけでなく、時間を守ることやごみを拾うことなど、日本の良さを周囲に伝えていってほしい」と期待する。

 エジプト日本学校の日本語教育は、10校の計約400人が対象。国際交流基金カイロ日本文化センターの橋本歩所長は「将来は国際的に活躍する人材になってほしい。日本人が助けられることもあると思う」と導入の意義を強調した。