文部科学省は、教員免許を持たなくても専門的な知識や経験を持つ社会人を教員として採用する「特別免許状」制度に関し、免許の授与基準を明確化する。都道府県教育委員会向けの指針を改定し、教科ごと、小中高といった学校種ごとに必要な資質や能力を分かりやすく示す方針。制度の活用を促し、深刻化する教員不足に対応する。

 現行の指針は、候補者の知識や経験について、専門分野に関する企業での勤務経験のほか、スポーツ大会や音楽コンクールでの実績などを踏まえて判断するよう求めている。これに基づき、例えば英会話講師の経験者に英語の免許を、ITエンジニアに情報の免許を授与したケースがある。

 ただ、同省が4月に行った教委へのヒアリングでは「授与可能と判断する知識や経験の基準がない」「判断が属人的になりやすい」といった意見が出た。活用に消極的な都道府県もあり、授与件数には地域によるばらつきがある。

 そこで同省は、2027年度にも指針を改定する方針。教科ごと、または学校種ごとにどのような専門知識や経験を備えていればよいか、詳しく説明する。

 また、教員としての適性を客観的に確認するための方策も盛り込む。現在は、教委による面接や有識者への意見聴取で審査しているが、大学で児童生徒への理解に関する講義を履修するなどした場合、審査したとみなすことも検討する。