模擬試験は、志望校の合格可能性を知るための大事な材料だと思いますが、模擬試験を実施する会社によって、合格可能性の判定の出し方や結果が異なるため、子どもの実力を判断するのが難しいと感じています。
例えば、子どもが通っている塾の模擬試験は、合格可能性の判定が厳しめで、ほかの会社の模擬試験でよい判定が出ても、塾の模擬試験では思わしくない判定が出るといったこともあります。
1つの模擬試験の結果だけではなく、複数の試験の結果を総合的・複合的に見て、志望校の合格可能性を判断することが大切だと聞いたことがありますが、模擬試験の有効な活用方法について教えてください。

(質問者:三重県/高3・母)

A「受けて終わり」にしない。次の目標を立て、それを言語化し、実行するための材料にする。

ご質問者が、様々な知識を得ている様子がうかがえ、お子さんも心強いと思います。
私の娘は、難易度などを基準にして、模擬試験の目的を本人なりに定めていました。
大前提として、模擬試験は既習事項の理解度を測るために受験するものです。それに加えて、娘の場合は、実際に競争するかもしれないライバルを想定するとともに、難しい模擬試験を受け、自分の実力を試すことで自分を鼓舞させることも、模擬試験の受験の目的にしていたようです。
また、模擬試験の結果を通じて自分を客観視したり、頑張っている自分の状態を可視化したりすることができます。どのような模擬試験にせよ、受けっ放しにせず、間違えたところを次につなげるためのフォローをすることが、親の役割だと感じます。模擬試験が終わったら、うまくいったところやそうでなかったところ、次の模擬試験までの課題などを、間髪入れずに尋ねましょう。例えば、「今回のやる気度は何%だった?」などと尋ね、今回の模擬試験にどんな姿勢で臨んだのかを振り返るとともに、「次回は、どの教科で何点アップを目指す?」などと尋ねることで、次の模擬試験への目標を早いうちに言語化させます。紙に書かせるとさらによいでしょう。

我が家の場合、長女は負けず嫌いで、競争心が強いタイプでしたので、難易度の高い模擬試験を受けさせていました。また、試験の振り返りの時も、「あと1問、正解することができていたら、順位が〇番上がっていたよね」といった声かけをしていました。次女は、よい成績を取ることよりも、友人と一緒に勉強することを楽しみ、自分なりに頑張っていることに価値を置くタイプでした。そうしたプロセス重視タイプの子どもには、模擬試験の種類や難易度などにはあまりこだわらずに、できている自分を感じさせることがよいでしょう。結果よりも、まずはうまくいったところを聞いてみて、その後にそうでなかったところを聞いてみるといった声かけが効果的だと思います。