私の子どもは4月から高校1年生です。進路説明会で、新学習指導要領が実施される最初の学年だとと聞きました。大学入試はどのように変わるのでしょうか。

(質問者:富山県/高1男子・母)

A不透明な要素も多いが、全体的には学力を多面的に評価する方向へ

今後、大学入試がどこまでどのように変わるのかは、はっきりと言いにくいのが現在の状況です。というのも、少し前の議論では、大学入学共通テストの英語では資格・検定試験を使ったり、国語・数学では記述式問題を導入したりする予定でしたが、いずれも断念となりました。つまり、大学入試改革は、当初の予定通りには進んでいないのです。

ご質問者のお子さんは現在高校1年生とのことですので、大学入試の本番までの約3年間で状況が大きく変わることはまずないでしょう。ただ、そこから先は分かりません。国としては、大学入試のあり方を変えようという方向性は変わっていないからです。また、2022年度から年次進行の形で実施される高校の新学習指導要領では、観点別学習状況の評価という評価方法が本格的に実施されることになりました。その評価の観点の1つには、「主体的に学習に取り組む態度」がありますが、それをどの程度備えているのかを大学入試で見る大学が近年増えており、新学習指導要領の実施により、その傾向は今後も続いていくものと思われます。そうした動きを引き続き注視していく必要があるでしょう。