時間管理術を、高校生のうちから、どのように身につければよいでしょうか。私が高校生の頃は習わなかったものですが、社会人になってその必要性を痛感しています。

(質問者:埼玉県/高2男子・父)

A日々の勉強を通して「リズム」を身につけることから。保護者もサポートを

時間を管理する力は、社会に出てから必要な力の1つですが、日々の勉強を通して身につけることができます。私は高校生に、勉強を1週間でどのくらいするかを決める際に、1日の勉強時間にこだわるよりも、問題集に何ページ取り組むかといった勉強の量にこだわるよう、アドバイスしています。1週間で問題集に○ページ取り組もうと決め、1日あたりの量を7で割った数にする子どもが多いのですが、7ではなく5で割るように伝えます。大抵はやり残しが生じてしまうので、残る2日のうち1日はそのやり残しに取り組む日に、もう1日は1週間分の復習に充てる日とするためです。また、1日の中でも、記憶に適した時間帯や、じっくり考えるのに適した時間帯があるはずです。そうした時間帯は自分にとって何時頃なのか、試行錯誤の中でつかめてくると思います。それがつかめたら、そのリズムに従って、1日の学習スケジュールを工夫してもよいでしょう。

ポイントは、保護者のサポートです。すべきことをタイミングよく切り替えたり、少ない時間をやりくりしたりする力は、社会経験が豊かな大人の方が子どもよりも優れているものです。例えば、数学の問題が分からないからといって、1問に何時間もかける必要なないかと思います。それを大人はすぐ分かるのですが、高校生のうちは分かりません。そうした知見を親が子どもに伝えることで、学習効率を高めることができます。