「人に言われなくても勉強する」ことは大切な姿勢ですが、それだけで学習が続くわけではありません。学習の継続には「何をどのように学ぶか」を自ら考え、選択することが大切です。

そこでベネッセ教育総合研究所が実施した調査データを基に、子どもが学習の進め方を自分で決める機会についての認識と学習意欲・学習時間の関係を分析しました。

その結果、親子ともに「子どもに自分で決める機会を与えている」と認識している層が8割と最も多く、次いで多いのは、親は「機会を与えている」と考えているが、子どもはそう認識していない層(12%)でした。

また、親が「子どもに選ぶ機会を与えている」と認識している層では学習時間が長い傾向が見られた一方、子ども自身が「機会を与えてくれない」と認識している層では学習意欲が低い傾向が見られました。

今回の分析は、自律学習層の生徒に限られますが、それでも自己選択の実感には違いがありました。授業や家庭学習で大切なのは、選ぶ機会の確保だけでなく、子どもが「自分で選んだ」と実感できる場面があることなのかもしれません。

(ベネッセ教育総合研究所 主席研究員 佐藤昭宏)

※自律学習の層化にあたっては「人に言われなくても自分から勉強する」(子ども票)の「(とても+まあ)あてはまる」と「(あまり+まったく)あてはまらない」の回答を利用した。
※子どもの学習への保護者の関わりに関する数値は、関連項目に対して探索的因子分析を行い、その結果をふまえて作成した合成変数(2点~8点)の平均値。
ベネッセ教育総合研究所・東京大学社会科学研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2025

「日本教育新聞」令和8年7月20日号より

※本記事は「日本教育新聞」の連載コーナー「データで見るこども 教員 保護者」の内容をウェブサイト向けに再編集したものです。データをもとにした様々な教育トピックに関する解説を、隔週でお送りいたします。

ベネッセ教育総合研究所

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