第1回で触れたように、子どもの学習時間が減少しています。中でも、学校の宿題時間の減少が著しく、中学生が1日の宿題にかける時間は令和3年まで約50分だったのが、令和7年には30分台にまで落ち込んでいます。
この結果は、教員の働き方改革が進む中で、学校現場では、これまでと同様に子どもの意欲や学習内容の理解・定着を促しながら、同時に、教員の負担をどう軽減していくかを試行錯誤しながら探ってこられた現状を表しているものと思われます。
国際比較研究が明らかにした日本の宿題の優れた点は、家庭背景による宿題時間の格差が小さく、子どもの学力の土台を支えてきたと考えられている点です。その特徴は、最新調査でも変わりません。むしろ、問われるべきことは、子どもが自ら学ぶ経験を得るはずの、学校の授業以外の学習の多くを宿題が占め続けてきたことかもしれません。
これまで宿題が担ってきた公平な学びの機会を提供する役割は保ちつつも、学校の授業で学んだことを学校外でも試したり考えたり対話したり
することによって、子どもの興味・関心や学び方を深める機会を提供することが学校外の学びにも求められているのではないでしょうか。
(ベネッセ教育総合研究所 主任研究員 岡部悟志)
「日本教育新聞」令和8年6月16日号より
※本記事は「日本教育新聞」の連載コーナー「データで見るこども 教員 保護者」の内容をウェブサイト向けに再編集したものです。データをもとにした様々な教育トピックに関する解説を、隔週でお送りいたします。

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