夏休み明けは登校困難や不登校のリスクが高まることが広く認識されています。文科省の令和6年度調査によると、児童・生徒千人当たりの不登校数は小学生23.0人、中学生67.9人、高校生23.2人で、中学生が突出しています。
その中学生について、ベネッセ教育総合研究所が東京大学と共同で実施した調査データを分析しました。登校回避感情(学校に行きたくない気持ち)が強い中学生の傾向を確認するため、その有無で学校生活に関する各項目の肯定率を比較すると、大きな差がありました。「自分の学校が好きだ」で40.4ポイント、「授業が楽しい」で39.9ポイント、「自分のクラスが好きだ」で32.5ポイントです。学校・学級への所属感や授業の楽しさが、登校への気持ちと密接に関連していることがうかがえます。
こうした結果は、子どもが安心して過ごせる居場所としての学校づくりや、「分かった」「参加できた」と感じられる授業など、日々の実践の大切さを示唆しています。
また、子どもの表情や友人関係などの小さな変化を、学年団をはじめとする教職員で共有し、担任一人で抱え込まずに見守ることも、支援の一つではないでしょうか。
(ベネッセ教育総合研究所 研究員 小川淳子)
※「強い登校回避感情あり」群は「学校に行きたくないことがある」の設問に「とてもあてはまる」と回答した子ども、「強い登校回避感情なし」群はそれ以外の子どもを指す
※出典 「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」(東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所)
「日本教育新聞」令和8年8月24日号より
※本記事は「日本教育新聞」の連載コーナー「データで見るこども 教員 保護者」の内容をウェブサイト向けに再編集したものです。データをもとにした様々な教育トピックに関する解説を、隔週でお送りいたします。

ベネッセ教育総合研究所


